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花博自然環境助成事業

平成29年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 四国自然史科学研究センター〔高知県〕
事業名 四国における特定外来生物ソウシチョウの防除
事業の実施場所 四国4県
事業の実施期間 今回計画:平成29年4月~平成30年2月
事業の概要 四国の貴重な原生林の森林生態系に、特定外来生物のソウシチョウが定着することを防除し、生物多様性を保全することを目的として本活動を実施する。活動は、卵とヒナの除去及び分布状況のモニタリングを実施する。
成果の要約

〇ソウシチョウ情報の募集
平成29年4月1日から平成30年2月20までに66件のソウシチョウ情報が得られた。目撃場所は高知県41件、徳島県4件、愛媛県19件および香川県2件であった。情報は、亜高山帯から海岸付近まで広い範囲で得られた。目撃情報は、1月から12月の各月で得られたが、1月が13件と、最も情報が多かった。1回あたりの目撃羽数は1羽が36件(54.5%)と、最も多かった。2羽が6件(9.1%)、3羽が6件(9.1%)であり、4羽以上が18件(27.3%)であった。1回あたりの最大目撃羽数は16羽であった。

〇ソウシチョウの防除
平成29年5月3日から10月9日にかけて合計10回、現地調査を実施した。調査内容は、営巣地踏査および音声による誘引実験である。営巣地踏査の結果、合計16個の巣を確認した。このうち卵もしくはヒナがいた巣は4個であった。これらについては、経過観察を行ったが、次の調査時には確認することが出来なかった。巣の周辺に卵の殻などが見られたことから、全て捕食されたと思われた。音声による誘引では、今回は特に反応が見られなかった。