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花博自然環境助成事業

平成29年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 公立大学法人大阪市立大学(シンポジウム実行委員会)〔大阪府〕
事業名 大阪市立大学国際学術シンポジウム「人と植物の共生」
事業の実施場所 大阪市立大学 田中記念館ホール、大阪市立自然史博物館 講堂
事業の実施期間 国際学術シンポジウム(公開):平成29年6月10日~平成29年6月11日
シンポジウムの成果の普及図書の編集・出版:平成29年6月12日~平成30年2月28日
事業の概要 大阪は緑被率が極めて低い大都市である。人の健康や防災に欠かせない都市緑化は、大阪市にとって特に重要な課題といえる。本事業では、国内外の専門家を招いて公開の講演会およびワークショップを開催し、都市の未来を「人と植物の共生」の視点から考察する。
成果の要約
  1. シンポジウムでは23件の講演がなされ、2日間でのべ326名(そのうち53名が外国籍)が参加した。国外人参加者の国籍は、イタリア、インドネシア、オーストラリア、シンガポール、オーストラリア、スイス、スリランカ、タイ、中国、トルコ、ベトナムの11カ国に及んだ。外国人参加者が予想以上に多く、「人と植物の共生」、「都市の未来」についての世界的な関心の高まりが感じられるとともに、実質的にも国際シンポジウムとなった。また、一般市民や学生の参加が多く、市民の生活や未来につながるシンポジウムとなった。行政や市民団体の関心も深く、元大阪市長の関淳一氏、現交野市長の黒田実氏らが参加した。
  2. 「人と植物の共生 −都市の未来を考える−」をテーマに、シンポジウム演者・参加者の執筆による図書(150ページ)を出版し、広く配布することにより、「人と植物の共生」や「都市の未来」についての普及活動を実施することができた。
  3. 都市緑化は、人の健康や防災に関連することから、世界の大都市が真剣に取り組んでいる課題であるが、世界の大都市の緑被率を比較すると、東京と大阪が世界の最下位を争っている。このことから、都市緑化に関する国際シンポジウムを大阪で実施したことの意義は大きい。また、理学、工学、医学、文系の分野、また、植物園・自然史博物館という多様な側面からの議論は、これまでにないユニークな取り組みであったといえる。
  4. 公開講演会、公開ワークショップの形態をとり、またその成果を普及啓発書として出版することにより、本シンポジウムの課題に関する内容を、研究者だけでなく、市民や行政関係者に発信できた。講演会・ワークショップで実施した参加者アンケートでは、今後の生活に役立つ内容であったなどの意見が寄せられた。また、同時通訳を介した国際会議に参加でき、いい経験をしたなどの感想も寄せられた。

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