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花博自然環境助成事業

平成29年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) NPO法人生物多様性研究所あーすわーむ〔長野県〕
事業名 草原環境の保全のための野生動植物のモニタリング調査
事業の実施場所 長野県軽井沢町
事業の実施期間 今回計画:平成29年4月~平成30年3月
(全体計画:平成28年4月~平成31年3月)
事業の概要 森林化におよびシカの採食圧により、環境の維持が危ぶまれている偽高山帯に位置する草原において、その維持のために、生息する草原性の動植物の調査を行い、当該地の保全に向けてデータの蓄積を行う。
成果の要約
  1. 蝶の調査の継続
    新たに2種を確認し、全52種となった。昨年は確認されなかったが、一昨年確認されたRDB種を確認し、継続的に生息していることがわかった。
  2. 直翅目調査
    6種18個体が捕獲され、昨年も確認されたが、分布が局所的で、関東地方や九州、四国などの8都県においてRDB 種に指定されているイナゴモドキが一定数生息していることがわかった。
  3. 鳥のライントランセクト調査
    各調査では29種(110個体)と26種(111個体)、合わせて33種が記録され、鳥の密度は5.95個体/haと5.55個体/haであった。これらの数値は、国指定浅間鳥獣保護区の中で最も鳥の種数および個体数が多い地域であることがわかった。
  4. センサーカメラを用いたシカの出現状況調査
    本調査地をシカが利用する季節は春であることがわかった。積雪の多い2月には撮影されていなかった。雌雄差は特になかった。また、他種として、新たにアナグマが確認された。
  5. シカによる植物への影響調査
    2013年と被食率を比較すると、今年度の方が被食率は増加しており、シカの植物への影響が増えていることが示唆された。草丈については、シカだけではなく他の植物との競争関係についても合わせて考える必要がある。
  6. 直翅目の調査を依頼した草原研究者である内田氏から、アカマツだけではなくススキの管理も本草原を維持する上で重要であるとの指摘を受け、今後の管理方法の指針となった。
  7. 今年度の大きな目的のひとつとして、本調査地の草原の維持管理のための団体(協議会)を立ち上げた。また、その団体名で盗掘防止の看板設置に向けて動いている。看板には環境省(信越自然環境事務所)の名前を入れることも決定した。

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