令和6年度助成事業 成果概要の報告
団体名(所在地) | 小高はなみちプロジェクトチーム〔福島県〕 |
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事業名 | 小高空き地ビオトープ計画 |
申請事業の概要 | 原発被災後空き地が大きく増加している南相馬市小高区において、地域の環境や生態系に目を向けてもらい、景観を改善し空間体験の質を向上させることを目的として、ビオトープとしての空き地再生に取り組む。活動としては、地元住民と共同で進める施工会、生き物観察会、勉強会に取り組む。 |
事業の実施場所 | 福島県南相馬市小高区片草34 希来の杜・ビオトープ |
事業の実施期間 | 令和6年5月 ~ 令和7年2月 |
成果の要約 | ・環境の把握と価値の認識 1年目は、年間を通してビオトープを観察することで、季節による植生や水位の変化を把握することができた。雑木林や畑が隣接していることもあり、多様な生きものや植物を観察することができ、ビオトープとして十分にポテンシャルの高い場所であることもわかった。特に蜘株の専門家を呼んだこともあり、たくさんの蜘株を観察・記録することができた。
・空間整備 1年目は木道と池を整備した。木道を作ったことで、小さい子どもでも、安全に生きもの観察ができるようになっている。木道の柱に蜘株が巣を張っている様子も見え、観察会は非常に充実した内容となった。また、池を整備したすぐ後から、トンボや鳥が訪れる様子が見られている。少し手を加えることで、様々な生きものが観察しやすくなったと言える。
・観察会の開催 残念ながら2回目は開催できなかったが、7月に生きもの観察会を実施することができた。参加した子どもたちは非常に楽しそうにしており、普段は気にすることのない身近な自然にふれてもらうことの大切さを、改めて実惑している。子どもたちの親も興味津々で解説を聞いており、子育て世代に、この地域の魅力や資源を伝えることができたと考えている。参加者同士の交流も図ることができ、こうした自然環境の下で楽しみながら、地域コミュニティを育んでいくことの可能性も感じることができた。 |