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花博自然環境助成事業

令和6年度助成事業 成果概要の報告

    
団体名(所在地) 南阿蘇ランドアートクラブ〔熊本県〕
事業名 「ランドスケープ農業」推進のための植生・土壌調査
申請事業の概要 世界農業遺産に認定されている(=世界から価値を認められている)南阿蘇村で、ランドスケープ(見た目だけでなく生態系や文化を含む概念。景観とも言われる)を構成している田畑、草原、森林等の植生・生態調査を行う。また、価値をさらに上げるための植栽や土壌改良実験(バイオ炭による炭素固定)も行う。
事業の実施場所 熊本県南阿蘇
事業の実施期間 令和6年4月1日 ~ 令和7年2月28日
成果の要約

実施成果としては
●地元老人会との協働による花植え活動
●先進地でのハイレベルかつ具体的な学びとそれを活かしたモニターツアー。10名以下の小さなグループではあったが、都市住民や海外からのお客さんが南阿蘇村を訪れ、 里山のランドスケープを味わってくださった。
●地域住民対象の勉強会では、ベテランの農業者から地域おこし協力隊員や新規就農者、議員まで幅広い層が集まり、新しい知識(窒素問題)を得た他、コロナで分断されていた交流が生まれた。水俣からの参加者も来て、熊本ならではの課題である「窒素」について専門家から分かりやすいレクチャーを受けた後、活発な議論が繰り広げられた。
●これまでは田んぼの植生調査が中心だったが、今回は畑や草原、森林、菜園、生垣など「ランドスケープ」を構成するすべての土地利用について調査を実施。 「フロラ調査」という植物の種類を網羅的にあげる調査を行ったところ、阿蘇エリア特有のランドスケープを裏付けるデータが取れたということで、楠本氏が令和7年度に論文を書きたいとの意向を示してくださっている。
●ランドスケープ農業に関する論文を 「農村計画学会」にて発表。
●ランドスケープ農業のプロモーションにつかうハガキやパンフレットができた。
●炭素吸収(固定)をするためのバイオ炭を試験的に農地に入れることができた。
●炭化機導入 (竹炭や籾殻炭をつくるための機械。 およそ300万円)に向け、実際の導入事例からメリットやデメリットを聞くことができた(主なメリットはJクレジットの可能性、 主なデメリットは籾殻だと軽すぎて散布方法に工夫がいること)

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