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花博自然環境助成事業

令和2年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) NPO法人菜の花プロジェクトネットワーク〔滋賀県〕
事業名 東日本大震災復興支援南相馬市“油菜のさと”推進事業
事業の実施場所 福島県南相馬市
事業の実施期間 令和2年4月~令和3年2月
事業の概要 ①ナタネ播種ボランティア活動や搾油をしながら、2011年以来の南相馬「菜の花プロジェクト」を深化・進化させる。 ②資源・ヒト・コトの行きかう循環の場“油菜のさと”のモデル図をひとつ立ち上げて行く。 ③セシウムを含む菜種かすを主原料のバイオガスプラント試行など農業者を支える。
成果の要約

〇「油菜のさと」学習会・フォーラムとボランティア種まき会開催の2事業を実施。

1.「油菜のさと」学習会・フォーラムの開催:南相馬農地再生協議会会議室
•第1回(6月20日~21日)現地学習会…本年度計画・実施スケジュール確認
•第2回(7月18日~19日)現地学習会:講師(細川・田口•佐藤)
•第3回(8月8日~9日)現地学習会:講師(河田・原)
•第4回(8月27日~28日)現地学習会:講師(高橋・奥村),
•第5回(10月17日~18日)現地学習会:講師(河田)
•第6回(10月29日~30日)現地学習会:講師(石井准教授)
•第7回(11月13日~14日),現地学習会:講師(佐藤)
•第8回(12月26日~27日)現地会議:講師(小沢教授•河田・星野)
•第9回(1月14日~15日)現地学習会:講師(星野•原)
•第10回(2月20日~21日)現地学習会:講師(星野・奥村)
•第1回(9月20日~21日)現地「油菜のさと」フォーラム:講師(石井•林准教授)
・第2回(3月21日)現地「油菜のさと」フォーラム開催(助成事業対象外)

2.ボランティア種まき会の開催 (2020年9月20日)
震災復興支援として、2011年から継続しているボランティア種まき会は、2020年は、滋賀県からマイクロバスでのボランティア10名と地元の皆さんとの協働作業をしました。コロナ禍の中で、ほとんどのイベントが中止になる中、南相馬の皆さまが議論を重ね、「今年も種まき会します!」と決心してくれました。人数を制限した中での種まきでした。南相馬市「萱浜圃場」で、毎年参加の強者から初参加の人たち含め、来年の満開の菜の花を思い描きながらの協働作業!ステキな汗を流しました。原発事故から間もなく10年の地に立ち、「これまでとこれから」の議論と行動でした。種まきの後、バイオマス実験装置の見学も実施しました。

3.全国サミット
第 20 回全国サミット小山市(栃木県)はコロナ感染防止ため、2021 年の秋に延期。

〇 活動内容と実施成果
「油菜のさと」(循環の地域構想)を社会化する事で、3.11で大きなダメージを受けた地域の具体的なイメージを市民と共有する事を目的とした。小さな学習会(廃食油を原料とするBDF化と課題、チェルノブイリでのバイオガスプラントの経験、県内外の小さなバイオガスプラントの学習、バイオガスプラントヘ投入するマテリアル(菜種かす、牛糞、生ごみ、野菜くず etc.) の検討を重ねる事で、いよいよ「油菜のさと」実現への感触への高まりを見せる事が出来た。
2回開催の「油菜のさと」フォーラム(3月21日開催については、本報告後となる)により、市内の多様なセクターのみならず、大学のゼミ研修の場、地元高校生の参加など、若い世代へのアピールをする事が出来た。
とはいえ、震災から10年の現地では、農業分野に大きな課題(福島県産品拒否等)もあり、循環型農業とそれを推進する地域への道は平坦なものではない。地域(南相馬市のみならず)連携し、特に近隣の飯舘村、浪江町と共に相乗効果を上げていく可能性を探っている。

学習会 バイオマス3 種まき バイオマス 1