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花博自然環境助成事業

令和2年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 小高はなみちプロジェクトチーム〔福島県〕
事業名 小高まちなか菜園・親子菜園スクール
事業の実施場所 南相馬市小高区内の空き地/そよ風ガーデン(小高交流センター隣)
事業の実施期間 令和2年9月〜12月
事業の概要 原発被災地である小高区において、まちなかに発生した空き地を菜園として活用し、帰還した住民が集い憩える場所の創出を目指す。本事業では特に子育て世代を対象とし、1家1台レイズドベッドを使い、野菜の栽培を学びながら、空き地を活かした小高での豊かな暮らし方を一緒に考えていく。
成果の要約

■2020年8月
当初の計画では、4月から夏野菜のスクールを開講する予定であったが、緊急事態宣言を受け、夏のスクールの開催は見送った。小高交流センターも利用が制限される等、親子が遊びに来られる環境もなくなってしまったことも考慮した。夏の間はプロジェクトメンバーのみで野菜を栽培し、秋からの事業に向けた準備も進めた。
■2020年9月〜12月
9月から秋冬野菜の栽培をスタートした。当初は1家1台レイズドベッドを使用してのスクールを想定していたが、新型コロナウィルスの動向によって、毎月開催でき、同じメンバーが集まることが難しい場合も考慮し、スクール形式ではなく、毎回参加者を募集するスタイルへと変更した。9月から12月の間、毎月1回講習会(収穫体験や料理等を含む)を開催し、都度親子に参加してもらった。また、レイズドベッドだけでなく、畑も作り、地植えでの栽培もできるようにした。開催時間も、大勢が一気に集まることを避けるため、11:00〜15:00の間でいつ来ても参加できるような形式にした。その時間内であれば、スタッフと講師が会場におり、参加者が来たら随時レクチャーを行い、農作業を体験してもらった。
① 9月6日(日)  11:00〜15:00
ブロッコリー、キャベツ、白菜、小松菜、ほうれん草、チンゲンサイ、人参、大根、春菊、ハーブ類の栽培をスタートした。子どもたちには種まき、苗の植え付けをやってもらった。
②10月17日(日) 11:00〜15:00
9月から育てている野菜の間引きをした。間引き菜をその場で盛り付け、サラダにして食べた。追肥も行った。
② 11月8日(日) 11:00〜15:00
葉物野菜を収穫し、サラダ作りを行った。キャベツと白菜も大きく育ち、好きな野菜を収穫して持ち帰ってもらった。

④12月20日(日) 11:00〜15:00
ブロッコリー、人参、大根等、大きく育ったものを収穫してもらった。また、前日の19日(土)には、畑で育てたハーブを使ったグリーンリース作り、しめ縄作りの体験も実施した。収穫して食べる以外の、身近な緑の楽しみ方を知ってもらうことを狙いとした。
■実施成果
各回の参加者は次の通りである。
①9月6日(日):18人(6組)②10月17日(日):12人(4組)③11月8日(日):26人(7組)④12月19日(土):20人、12月20日(日):8人(3組)
これまでまちなか菜園に関わる機会のなかった子育て世代に、活動を知ってもらう、興味をもってもらうことができた。また、活動を通して、野菜の栽培だけでなく、その先にある食べる楽しさや、緑を使って作る面白さがより重要であると、再確認することができた。これまでのまちなか菜園では、緑を育てることが好きな人が活動していた。今後まちなか菜園を広め、根付かせていくためには、緑の楽しみ方のバリエーションを増やしていきながら、関わってくれる人、楽しんでくれる人を増やしていきたい。
本事業では、講習会で学んだことを冊子にまとめることができた。年間を通して必要な作業やアイデアを整理することができ、次年度以降の活動で大いに役立つものとなった。今後も継続していくためには、メンバー自身が野菜や花の栽培のスキル・知識を身につけ、地域住民のサポートをしていければ理想的である。この冊子を活用しながら、そうした体制を構築していきたい。

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