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花博自然環境助成事業

平成21年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) (特活)グラウンドワーク三島〔静岡県〕
事業名 ふるさとの森を守れ!松毛川子どもグリーンクラブの結成
事業の実施場所 松毛川(静岡県三島市)
事業の実施期間 平成21年5月~平成22年3月
事業の概要 静岡県三島市の南端に位置する松毛川は、貴重な水辺自然環境が残り、多くの動植物が生息していますが、現在、周辺にはゴミの放置や、釣り人による鳥類被害、河畔林の倒木や枯死、水質の悪化が進んでいます。そこで、「松毛川子どもグリーンクラブ」を結成し、地元住民との共同作業による松毛川河畔林の再生保全活動に取り組みました。
成果の要約

一年を通じ5回のプログラムを実施しました。
河畔林の環境改善活動として、植林地の草刈り作業とゴミ拾いを実施。また、再生保全活動として、植物と樹木管理の専門家を講師にむかえ、2回の植林を行いました。「ふるさとの森」の再生を目指し、貴重な河畔林が消滅しつつある現状を参加者に説明し、既に樹木が消滅してしまった河畔に、潜在植生である15種類の苗木を植え、根元の保護、添え木による補強など合わせて行いました。
その他、2回の自然観察会も実施しました。ゴムボートからの河畔林の観察会では、普段見ることのできない、水面にせり出した樹齢80年以上の大木を下から眺め、観察しました。2回目の観察会では樹木観察と水質調査を行い、専門家の指導によりパックテストを用いた水質調査を実施、湧水地2箇所と川2箇所から水をそれぞれ採取し、比較調査を行い湧水の特徴を学びました。
参加者は、シリーズ化して環境改善に取り組むことで、年間を通して四季折々の自然環境に触れることができ、また、松毛川の河畔林の貴重性・重要性と、環境悪化が進む現状を、植林活動や水質調査、樹木の観察会を通して理解することができました。
回数を重ねるごとに、近隣住民の親子の参加、また子供同士の情報交換による友達同士の参加など、地元住民の連携と周知を図ることができました。自分が植えた苗木の成長を観察することができた参加者親子からは、苗木に名札を付けて大切に育てていきたいという意見がありました。
専門性の高い講師による環境教育と合わせて行ったこれら一連の河畔林の再生活動は、子どもとさらには保護者に対して、環境活動への興味関心を抱くきっかけづくりとして非常に効果的なプログラムとなりました。これらの活動により松毛川河畔には、今回、約270本の苗木が植林され、「ふるさとの森」再生に向け着実に前進することができました。

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