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花博自然環境助成事業

平成20年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 岡山大学資源生物科学研究所屋上緑化プロジェクト〔岡山県/岡山大学資源生物科学研究所および岡山県南部〕
事業名 倉敷地域に自生する絶滅危惧植物を用いた屋上緑化
事業の実施場所 岡山大学資源生物科学研究所および岡山県南部
事業の実施期間 平成20年4月~平成21年3月
事業の概要 岡山南部に自生し、絶滅が危惧される植物を用いて岡山大学資源生物科学研究所の屋上緑化を増設した。屋上緑化見学会を複数回開催し、のべ159名の見学者があった。屋上緑化活動の成果を発表し、地域の自然について生涯教育活動を行った。
成果の要約

[教育・啓発活動]
研究所が主催する高校生実験体験講座や一般向けシンポジウムで屋上緑化を取り上げ、屋上緑化を見学していただいた。特に絶滅が危惧されるツメレンゲ・セトウチマンネングサ・ミズアオイを中心に解説をおこなった。本年度の見学会の参加者はのべ159名だった。屋上緑化成果報告会を開催し、近隣の住民を含む約70名が参加した。
岡山県が主催するイベントなどで、屋上緑化活動について発表する機会を得た。ここでは屋上緑化の効果・遺伝子減の保護・地域の絶滅が危惧される植物について啓発活動を行った。
地元の新聞やテレビで活動が取り上げられ、助成期間中に我々の屋上緑化活動に関する18回の報道があり、このなかで屋上緑化の意義や効果について啓発した。
平成21年3月に開幕する第26回全国都市緑化おかやまフェアに絶滅危惧植物を用いた屋上緑化をテーマに出展する。

[緑化活動]
雨水灌水装置を設置し、より環境に配慮した屋上緑化設備を敷設した。見学者が環境を意識するために役立っている。地域に自生し、絶滅が危惧される植物:ツメレンゲ(瓦屋根展示)・セトウチマンネングサ(薄層緑化)・ミズアオイ(湿地型屋上緑化)・ヒゲシバ/ヒメレンゲ(薄層緑化)などを用いた屋上緑化を新設・増設した(約65平方メートル)。
倉敷市立自然史博物館友の会・倉敷市と協力し、生息域外保全として増殖したミズアオイの播種を実施した。これには近隣の児童や住民ら約90名が参加した。

[調査・保護活動]
倉敷市美観地区のツメレンゲの植生調査を行い、その結果を教材として利用した。
過去の岡山県内のセトウチマンネングサの自生記録を精査し、自生地の調査を行い、実態を把握した。今後この結果を教材に利用し、地域の失われつつある生物への意識の喚起に用いる。

関連成果物(公表した論文、活動の写真等)

[公表した論文]
Mori, I.C., Utsugi, S., Tanakamaru, S. Tani, A., Enomoto, T. and Katsuhara, M. Biomarkers of green roof vegetation: anthocyanin and chlorophyll as stress marker pigments for plant stresses of roof environments. J. Environ. Eng. Manage. 19(1), 21-27 (2009).

【活動写真】

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