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花博自然環境助成事業

平成17年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 長野県園芸福祉研究会〔長野県上伊那郡〕
事業名 園芸活動における高齢者へストレスレベルの同定
事業の実施場所 南箕輪村老人ホーム
事業の実施期間 2005年5月から10月
事業の概要 園芸活動が高齢者の健康増進効果があるといわれて久しいが、そのストレスレベルを定量的に検証した研究は見られない。そこで唾液中のIgAを測定することにより、園芸活動が高齢者に与えるストレスレベルを同定し、効果的な園芸療法プログラムを作成する上での基礎的資料を収集した。
成果の要約

長野県園芸福祉研究会で長野県南箕輪老人ホームにおいて、週に2回の園芸活動プログラムを実施した。本事業では,その園芸活動プログラムの前後で高齢者にどの程度ストレスがかかったかを唾液中のIgAの量を測定することにより、様々な園芸活動のストレスレベルを同定した。

  1. 実施方法
    場所は南箕輪老人ホームである。回数は週に2回、一回約2時間。期間は4月から10月の6ヶ月間。作業の前後に唾液中のIgAをELISA法により測定する。これにより作業中の身体に対するストレスがどの程度であるかを作業別に調べ、園芸活動プログラム作成のための基礎的データ収集を行う。
    5月 オリエンテーション、データ計測、野菜の定植、花の種の播種
    6月 追肥、支柱立て、水やり、誘引、芽欠き、花の挿し芽
    7月 水やり、収穫、花柄つみ、花壇づくり、花の定植
    8月 水やり、花柄つみ、除草、畑の整地、耕起、畝づくり
    9月 水やり、花柄つみ、冬野菜の播種除草
    10月 水やり、収穫(冬野菜)、花柄つみ、畑の片付け、データ測定
  2. 成果
    本研究では、花壇づくりの作業が高齢者の心身にどのような影響を与えるのか、身体的効果およびストレス軽減効果の両面から検討した。その結果、身体的効果に関しては、座位作業が多く全身を動かすことが少なかったため、身体に与える影響はほとんどみられないことが示された。 ストレス軽減効果に関しては、作業によるストレスは運動強度および気温の影響を受けることが示唆された。また、運動強度が低く、適度な気温下では、ストレスが軽減されることも示唆された。

関連成果物(公表した論文、活動の写真等)

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