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花博自然環境助成事業

平成16年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) NPO法人社叢学会〔京都府京都市/熱田神宮、名古屋・中京地区の社叢〕
事業名 中京地域の社叢における樹種等調査
事業の実施場所 熱田神宮を初めとする名古屋・中京地区の社叢
事業の実施期間 平成16年7月~平成16年9月
事業の概要 ・熱田神宮の社叢の樹種、樹層、樹高等の実測データと、当該地域の主な社叢の既存調査データを分析し、当該地域の社叢の姿を明らかにした
・上記の結果を踏まえ、2005年日本国際博覧会会場に「千年の森」と「天空鎮守の森」を出展した
成果の要約

愛知県下の社叢は、沿岸性樹木群(ウバメガシ、ホトルノキ、カゴノキなど)、シイノキ群(スダジイ、ツブラジイ、常緑カシ類、シイノキなど)、カシ類群(アラカシ、シラカシ、イチイガシ、ウラジロガシなど)、タブノキ群(タブノキ)、ニレ科群(ムクノキなど)、ブナ科落葉樹群(コナラ、アカシデなど)、マツノキ群(アカマツ)、マツノキ群(クロマツ)、ツガ-モミ群(モミ、ツガ、ヒメコマツ、コウヤマキなど)、植栽樹林群(クスノキ、イチョウ、スギ、ヒノキ、マダケ、モウソウチクなど)で構成されることがわかった。「千年の森」は万博の会場の一画ではあるが、記念公園として保存されることを鑑み、シイ・カシ類、ニレ科植物、マツ類を中心に植栽樹種を含めて樹種を決定し、当該地域にあったコナラ・モンゴリナラなどとの調和を考え、クスノキ、アラカシ、ヒノキ等を植栽した。これにより名古屋・中京地域に特有な社叢を再現することができ、博覧会場内で静けさに満ちた一画をなしており、小鳥や昆虫類が飛来する豊な自然環境が体験できる空間として、来場者からも好評を得ている。

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