PROJECTS 助成・協働事業

調査研究・行催事等助成事業

平成20年度助成事業 成果概要の報告

事業名
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた
助成対象者名
KODOMO ラムサール国際湿地交流実行委員会
事業の実施場所
新潟県新潟市
事業の実施期間
平成20年4月~平成20年8月
事業の概要


 本事業は,平成20 年10 月に韓国で開催されるラムサール条約第10 回締約国会議において,湿地の保全と賢明な利用についてのメッセージを発表するため,国内外の子どもたちが共通の体験や活動を行いながらメッセージ文案を採択する。
成果の要約


 「KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた」は,海外から13名,県外から29名,県内から83名の小学校4年生から高校2年生までの子どもたちが参加しました。平成20年8月20日から23日まで,体験プログラムと会議を経て,湿地保全に関する共通認識を持ち,「KODOMO メッセージ(湿地保全に関する提言)」を 策定する事を目標としました。
 体験プログラムでは,新潟の湿地の状況を学習するため,ラムサール条約湿地である佐潟や瓢湖(この時 点では未登録),福島潟や鳥屋野潟をめぐり,潟の中に入ってのハス刈り体験や地域の方々の潟案内などに, 子どもたちは興味津々で各湖沼のプログラムに積極的に参加していました。
 様々な体験プログラムの中で,子どもたちはこの会議の共通認識を高め,メッセージ作りに取り組む事ができました。
 KODOMO メッセージを検討する会議では,主体は子どもたちで,大人は子どもたちの補佐役にまわりました。子どもたちからは,自分たちが活動している湿地(My 湿地)の紹介や問題点について報告を行い,他の湿地とMy 湿地の比較を行いながら,メッセージに相応しい文案を検討していきました。その検討過程には,それまでに開催されたKODOMO ラムサール全国湿地交流をはじめブロック交流で作成された8 つのメッセージも踏まえながら,2 日間検討を行いました。
 最終的にメッセージを作成するため,4 日目の朱鷺メッセの会場で,参加31 湿地の活動発表を行い,改めて各湿地の状況を確認しながら,メッセージの取りまとめを行いました。朱鷺メッセの会議では,子どもたちの意見が止め処なく出され,少しでも湿地保全の思いをメッセージに伝えたいという白熱した会議となりました。
 国際湿地交流では「湿地がある 命がある ぼくらがつなげて宝になる」(Wetlands are there. Lives are there. We connect them, They become our treasures.)というメッセージが作成され,篠田新潟市長に報告されました。
 このメッセージには,「湿地は貴重なものであるけれども,ただ存在するだけでは意味がなく,私たちが周囲の人々に持続的な利用(ワイズユース)ができるように啓発してはじめて意味があるもの(宝)になる」という意味が込められています。
 KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがたでの成果は,湿地を通じた子どもたちの国際交流と新潟からの湿地保全のアピール文の作成となりました。
 KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがたで作成したメッセージを含む8 つのメッセージは,ラムサールセンターがCOP10 に参加し,締約国会議開催時に子どもたちによりアピールされました。
関連成果物(公表した論文、活動の写真等)


○8月20日
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【ウェルカムパーティ】
 新潟大学名誉教授の大熊孝氏が,「越後平野の潟と川」の表題で,越後平野における干拓や現存している潟の歴史を子どもたちに講演した。
 パーティでは,新潟の食材(コシヒカリや十全ナスなど)を使った料理が好評だった。
○8月21日
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【鳥屋野潟自然観察】
 県立自然科学館屋上からの鳥屋野潟の自然観察は,都市と湿地が共存する姿を子どもたちが学び,湿地の治水機能や湿地周辺農業の歴史を学んだ。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【ハス刈り体験・わら細工体験・佐潟万灯篭つくり(佐潟)】
 ハス刈り体験では,子どもたちを潟舟に乗せ,浅瀬でハス刈りを行った。ハスの花を収穫する意義や葉を潟外へ運び出す意義を学んだあと,潟の中へ歓声をあげながら入った。ハスの花や実を収穫し,楽しんでいた。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた  わら細工体験では,水田のワイズユース(=稲わらを生活に利用すること)の一環で,ミニ案山子づくりを楽しんだ。案山子の表情に,子どもたち一人ひとりの個性が出ていた。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた  佐潟万灯篭つくりでは,子どもたちが湿地保全に関する願いをこめて,灯篭にメッセージを書いた。8 月30 日~31 日の佐潟まつりで,子どもたちのメッセージの灯りが燈った。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【瓢湖自然観察】
 ラムサール条約第10 回締約国会議で,条約湿地になる(予定)瓢湖では,白鳥の冬場の給餌状況やガンカモ類の傷病鳥の保護について,説明を受けた。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【ビュー福島潟見学】
 福島潟を一望できるビュー福島潟では,鳥と人と潟のつながりの話を聞き,館内と福島潟の概要の説明を受けた。
○8月22日
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【環境と人間のふれあい館見学】
 阿賀野川流域でおこった新潟水俣病の歴史的経過の記録映像を見てから,館内の展示物を順じ見学した。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【KODOMO会議】
 グループごとに各湿地の生きものや活動を自分の言葉で発表し,KODOMOメッセージ作りのための情報交換を行った。
写真などを活用して行ったこのプレゼンでは,質問が多くでて,子どもたちの湿地保全の意識の高さが伺えた。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【ヨシ和紙つくり体験・自然学習園観察(福島潟)】
 福島潟野鳥の会とねっとわーく福島潟(地元NPO)により,福島潟自然学習園の観察を行い,オニバスの花のにおいをかいだり,野鳥の観察を行った。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた  ヨシ和紙つくりでは,ヨシの説明と利用する意義の説明を聞き,ヨシから紙を作る作業に興味津々だった。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【KODOMO会議】
 湿地の保全に関する良い点や課題を洗い出す会議では,議論が白熱し会議予定時間を過ぎても,意見を出し尽くせなかった。この会議の後に行われたKODOMO リーダー会議(メッセージ作成委員)では,意見を取りまとめるため,午後10 時半までメッセージの中核になるものを話し合った。
 会議では,これまでの8 回行われたKODOMO メッセージを踏まえ
て,キーワード探しから,それぞれの思い思いのメッセージ提案への議論になった。
 翌日の会議のために,12 時過ぎまで湿地について議論をする子どもたちの姿もあった。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた
○8月23日
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【KODOMOラムサール国際会議(朱鷺メッセ)】
 午前中は,湿地ごとに海外や国内の湿地での活動報告を行い,それぞれの湿地における保全課題などを発表しあった。
 午後からは,KODOMOメッセージづくりで,前日までのKODOMO会議をもとに,ラムサール条約第10回締約国会議で,提唱するメッセージの作成を行った。
 「湿地がある 命がある ぼくらがつなげて宝になる」
 このメッセージは,湿地があるだけでは宝になり得ない,湿地という
自然の恵みを人間がどのように生かして,将来に向けて保全していくかという観点から作られた。
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた
KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた 【さよならパーティ】
すいか割りや流しそうめんなど日本の食文化やめったに食べられないオニバス料理など福島潟周辺の独特の食文化に触れ合うことができた。