PROJECTS 助成・協働事業

調査研究・行催事等助成事業

平成19年度助成事業 成果概要の報告

事業名
藤本義昭イネ科植物コレクションのデータベース整備
助成対象者名
(社)兵庫県自然保護協会
事業の実施場所
兵庫県立人と自然の博物館
事業の実施期間
平成19年4月1日~平成20年3月31日
事業の概要


 在野のイネ科植物研究者である藤本義昭氏は、自身が収集された植物標本と図書文献類を兵庫県立人と自然の博物館に寄贈された。それらの標本類を利用可能な状態に整理し、うち台湾産の植物標本と植物学関連の文献図書類を資料目録として出版した。
成果の要約


 藤本氏は、高校で教鞭を執る傍ら、ほぼ60年にわたって植物、なかでもイネ科植物に特別の関心を向け、数多くの論文・著作を出版してこられた。それらの基になった氏の収集標本は、イネ科植物を中心とするが、広く被子植物からシダ植物までをカバーしており、採集範囲は兵庫県のみならず、日本全国、さらには台湾産のものも数多く含まれている。それら植物コレクションのほとんどは2005年までに兵庫県立人と自然の博物館に寄贈された。その際、氏が長年かけて収集された図書文献類も併せて寄贈された。
 それらの標本類を利用可能にするため、本事業で約1万点の標本ラベル情報をDB化し、5,000点以上の標本を標本棚に配架した。このうち藤本氏がかつて精力的に収集された台湾産の植物標本(約1,300点)と植物学関連文献(約850点)を併せて資料目録として出版した。
 イネ科植物にはイネやススキ等、人間にとって身近な有用植物や、持ち込まれた移入種が数多く存在するが、種数が多い上に鑑定が難しいのでこれまで有用な情報を与える資料が少なかった。今回の藤本標本の整理・公開は、植物研究者、環境行政関係者向けばかりでなく、藤本氏に続く在野の植物愛好家向けにも有用な情報提供であるといえる。とくに台湾産標本の目録は、今では、収集困難な情報が多数含まれており、日本国内では他に例を見ないほど充実した内容できわめて貴重である。また文献類についても、今では入手不可能な分類学関係の図書や地方誌などもふくまれておりきわめて貴重である。
 本目録は、植物学の研究者、特に台湾の植物を調べようという方々にとって大いに役立つことが期待できる。
関連成果物(公表した論文、活動の写真等)


兵庫県立人と自然の博物館(編),藤本義昭コレクション~台湾産植物標本目録・植物学関連文献目録~,pp.94,(社)兵庫県自然保護協会,神戸市,2008.