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ピーター・H・レーブン博士は1936年生まれ。1971年から現在まで30年以上にわたって、米国・ミズーリ植物園の園長を務めるアメリカにおける代表的な植物学者である。
同博士の専門は植物分類学で、1965年に、花と昆虫の共進化に関する研究を発表、花生物学と現在呼ばれているこの分野の研究の端緒をつくった。その後も、特に熱帯地域を対象とする植物の系統分類研究ですぐれた業績を上げ、36歳の若さでアメリカ科学アカデミーの会員に推された。これらの研究活動の中で同博士は、1960年代から、地球上の数多くの生物が絶滅の危機にさらされていることに注目、人類が生存してゆくためには、地球における生物の多様性を保全することが不可欠であることを、世界で最初に提起した植物学者のひとりである。同博士はこれを、学界だけでなく、国際機関や各国政府などにも強く訴え、1992年の地球サミットにおける生物多様性に関する国際条約締結への道を開いた。
同博士の活動は世界に及んでおり、中国科学院昆明研究所教授の呉征鎰博士(第7回コスモス国際賞受賞者)との共同監修で、中国全土の植物の種多様性を網羅する「中国植物志」の英文版(全25巻)を刊行するなど、アジアとの関係も深い。
実務面では、米国最古の植物園でありながら寂れていたミズーリ植物園を、世界の植物学の中心的な機関に育て上げた功労者であり、また、世界的な発行規模を持つ「ナショナル・ジオグラフィック誌」の編集を指導する科学委員会の委員長を務めるなど、科学の一般社会への啓発面でも功績を上げている。
常に地球的な視点で生命の問題を考え、学術と実践両面で自然と人間との共生に大きな貢献を果たしてきた同博士の業績は、コスモス国際賞の授賞に極めてふさわしいと評価した。
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